文●代表 宍戸賢輔(公認会計士・税理士・MBA)
1.「ツイッター」とは何もの?
【図1】 ツイッター:@k_sisidoのプロフィール画面

@k_sisido これが、ツイッター上での私のユーザー名です。7月22日現在の状況は、フォロー:5,740人、フォロワー:5,580人です。
「ツイッター」(twitter)とは、“小鳥のさえずり”という意味ですが、利用者(以下:ユーザー)が、さえずるように短い書き込みをすることから名付けられました。
ツイッターに登録すれば、ユーザーになれます。ユーザーは自分用のページの「いまどうしてる?」という入力欄に、ツイート(tweet“さえずる”日本語では「つぶやき」)をします。
140文字以内という制限がありますから、気軽に気負いも無く書けます。それは、即座にタイムライン(以下:TL)※1というエリアに時間順に表示されます。
もしひとりで書けば日記になってしまいますが、ツイッターにはフォローという友人機能があります。他のユーザーをフォローすると、そのユーザーの「ツイート」も自分のTLに表示されます。 反対に、他のユーザーが自分をフォローすれば(フォロワー)、そのユーザーのTLに自分の「ツイート」が表示されることになります。
【図2】

フォローの輪が、大きく拡大してゆくと自分の「ツイート」が、多くの人に見てもらえることになります。(図2参照) ここに、ビジネス利用のキーがあります。こうした「双方向性」「リアルタイム性」「拡大性」「平等性」がツイッターの特徴※2であり、こうした特徴を持つものを「ソーシャルメディア」と総称しています。※3
2.ツイッターを始めたきっかけ
新しい顧問先等が「ツイッター」「フェイスブック(Facebook)」を当然のようにマーケッティング・ツールに位置付けていることや、既存顧客、特に地方のサービス業等の売上減少問題がいつも念頭にあったこと、更に当社で、スマートフォン「iPhone」を全社利用し、いつでもどこでもインターネットに接続できるという環境が揃ったことなどから、「ツイッターを始めざるを得なくなった」というのが正直なところです。
3.孫正義氏らをフォローする
正直に言えば、自分を露出することが本質的に好きではありません。メディアの取材等も頑なに断り、自社のホームページにさえ、制作スタッフに引っ張りだされて、嫌々登場した程、嫌いなのです。
5月15日、@sigmaken(シグマケン)という名前で登録し、孫正義氏、ホリエモン氏、勝間和代氏らの著名人や政治家、新聞社など100人程度を積極的にフォローし、ツイッター・ウオッチングを始めました。
特に、孫正義氏のツイッターへの取り組み姿勢や利用の仕方には、大いに感銘を受けました。
例えば、宮崎の口蹄疫問題では、あるユーザーの指摘からソフトバンクとしての募金システムを即座に立ち上げました。また、iPadの予約注文のクレームに際しては、誠実に対応されていました。また、孫氏が「龍馬伝」を好きで、日曜の夜八時近くになるとテンションが上がることにも好感をもちました。
孫氏のビジネスとツイッターには深い関わりがあるにしても、その誠実さには教えられるものが多いと思います。
4.「遺書を残して家出」
5月末のある日、「【拡散緊急】遺書を残して家出した、兄を探して欲しい」という「ツイート」がTLに流れました。
私も、すぐ「リツイート」※4しましたが、フォロー数が500人ほどになっていた私のTLは、すぐにこの「ツイート」の「リツイート」でいっぱいになりました。この件は残念な結果に終わってしまいましたが、ユーザーの皆さんが本当に心配をしている様子を見て「まだまだ、人間捨てたもんじゃないな」と感心しました。
5.本名登録に変更
前記の出来事で【拡散】程度のお手伝いしかできなかったことや、グチル会計士受験生、同郷の人間などが登場すると、思わず正体をさらけだしてしまう自分には、到底ハンドルネームでの継続は出来無いと感じ、5月31日、次のような「ツイート」を書いて本名登録をしました。更に、当社の社員1名を追加登録しました。
「シグマケンのプロフィールを変更致しました。(理由)当初はツイッターを、個人使用する目的でしたが、皆さんのツイートを読むうちに、個人・会社を通して、少しでもお役に立てるのではないかと考えたからです。 尚、セクレタリー @MisTjpaも常駐します。よろしくお願いいたします。」
6.その他の体験談
6月13日、福島県で震度5の地震があったときは、郡山市のフォロワーに「@」※5で問い合わせたところ、すぐ詳細な状況を実況放送のように知らせて頂きました。後のツイートで分かった事ですが、彼はトイレのその最中に地震ツイートをしていたそうです。彼はラジオ局に勤務しています。出来すぎた話ですが実話です。
【図3】地震騒動のやり取り

ワールドカップでは、日刊スポーツ新聞が開催するツイッター上のスタジアムで応援したり、またハッシュタグ「#2010wc」※6で一箇所に話題を集中させるたりすることもできます。
これから行く出張先の天気や交通事情、美味しいお店なども、ツイートで問い合わせてみると、誰かが答えてくれます。
もし本記事を読んで興味をお持ちになったのであれば、やってみることをお薦めします。
ビジネス利用については「ケンスケさんのこぼれ話」をご参照ください。
※1 タイムライン(TL)…ツイッターの画面の一部で、自分のツイートと自分がフォローしている人のツイートが時系列に表示される。
※2 「週刊ダイヤモンド2010.7.17」の記事を参考にしました。
※3 ソーシャルメディア…ユーザーが投稿した内容を別のユーザーが閲覧したり、更にそこに投稿する、他のユーザーへ薦める等の活用ができるメディア。詳しくは今号「ソーシャルメディアって何だ?」を参照ください。
※4 リツイート(RT)…気になるツイート、自分のフォロワーに紹介したいと思うツイートをそのまま引用してツイートすること。公式と非公式(コメント付)がある。
※5 メンション(@)…特定の相手先宛へのツイート。@<ユーザー名>に半角を足して文章を書く。
※6 ハッシュタグ、#タグ…「#」に続けて書かれた文字で、ツイートのジャンル、テーマを表す。ハッシュタグを検索することで同じジャンルのつぶやきをまとめて読める。
エールパートナーズ会計発行:成長企業のための情報誌「グローイングカンパニー」
2010年8月号(VOL 121)より
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※宍戸のツイッターアカウントは研修期間を終了したため、削除いたしました。