[編集後記拡大版]
節分とは各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことで、「季節を分ける」ことをも意味しています。特に立春(毎年二月四日ごろ)の前日を指す場合が多く、この日には各地各所で行事が行われます。
恵方巻きにかぶりつくのも行事の一つです。その年の恵方を向いて無言で丸かじりをすると一年間健康でいられるというこの風習は関西地方が発祥ですが、今やすっかり全国区となりました。お寿司に限らずロールケーキまでもその名前にあやかり、スーパーやコンビニ等でも販売されるほどの人気です。とはいえ節分の行事と言えば、やはり豆まきですね。
【豆まきで鬼はらい】
豆まきは1年の邪気を祓って新年を迎える大晦日の宮中行事「追儺(ついな)」に由来しているといわれています。豆をまくのは鬼の目「魔目(まめ)」にめがけて豆を投げれば「魔滅(まめ)」すなわち魔が滅するという意味があると考えられているのです。
【そもそも鬼とは?】
鬼といえば、顔の色は赤や青で角と牙が生えて、恐ろしい形相をしているものとイメージしますが、鬼とは、一体何でしょうか。
鬼は邪気や厄の象徴とされ、形の見えない災害、病、飢饉など、人間の想像力を越えた恐ろしい出来事は鬼の仕業と考えられてきました。古来、鬼とは陰(おに)と言われ、姿の見えない災いなどを総合的に指す言葉でした。
【ことわざに見る鬼】
鬼が出るか蛇が出るか(前途にどんな困難が待ちうけているか予想がつかないことをいう。)はわからない昨今なのに、絶対大丈夫!なんて易々と話しているようでは鬼が笑うよ(見通しがはっきりしない希望や、実現が難しいと思われることなどを言ったときに、それをからかって言うことば。)とたしなめられます。ここは心を鬼にして(相手のためを思って意識的に、非情な態度をとる。)、苦言を呈してくれる人の言葉に耳を傾けてみましょうか。やはり、渡る世間に鬼はなし(世間には鬼のように冷たい人ばかりでなく、心が温かくて親切な人もいるというたとえ。)なのです。
それでは、一年の幸せを祈って、皆様ご一緒に「鬼は外!福は内!」
【参考】 日本文化いろは事典http://irohajapan.net/iroha/A05_zassetsu/01_setsubun.html
節分のいろは http://allabout.co.jp/gm/gc/220741/2/
エールパートナーズ会計発行:成長企業のための情報誌「グローイングカンパニー」
2011年2月号(VOL 127)より
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