文●代表 宍戸 賢輔(公認会計士・税理士・MBA)

 

■ 箸墓(はしはか)古墳は卑弥呼の墓
 古墳時代の始まりとされる箸墓古墳(奈良県桜井市)の築造時期について、土器などの科学的分析※1で西暦240年から260年に推定されるという研究結果が国立歴史博物館から発表されました※2。

 

 これは、中国の史書『魏志倭人伝※3』(以下、『倭人伝』)に記載されている卑弥呼という女王の死亡時期(西暦248年ごろ)と重なり、「卑弥呼の墓の可能性が極めて高くなった」(春成同館名誉教授)ことになりました。 

 

■ 邪馬台国論争の本質的問題
 邪馬台国論争の本質的問題を簡単に整理すると次のようになります。
1、まずは場所の問題です。邪馬台国の場所については、畿内(大和)説と九州説とがあります。これは、『倭人伝』の行程解釈(文献史学)から生じてきます。
2、そして、畿内説であれば邪馬台国と大和王権の連続性を認めることになります。
  一方、九州説であるならば、少なくとも大和王権との直接的関係性を認めなくても良いことになります。
3、更に、畿内説をとると、日本の正史である『古事記』『日本書紀』の記述と合わず、正史の真実性に疑問が生ずることにもなります。

■ 九州説誕生の思想

 九州説誕生の背景には、邪馬台国畿内説では困るという思想とか、「日本書紀」などの正史に反してはならないという意思を感じます。
 それに従えば、中国に属国的な邪馬台国は、すでに畿内に存在していたはずの大和王権とは関係のない、一地方(九州)の王権である必要があるのです。

■ 史実の解明手法

 ところで、史実の解明手法には、既述した文献史学や科学的分析のほかに、卑弥呼が死去したとされる西暦248年に、日本に皆既日食があったという事実を突き止めた古天文学※4などがあります。しかし、なんといっても、古墳や遺跡等を発掘調査する考古学が、最も基本的かつ有効性のある手法であることは間違いありません。

■ 古墳の発掘調査が禁止されている

 しかし、古墳は宮内庁(政府)から発掘調査が禁止されているのです。
 これが、日本古代史が解明されない最も大きな原因なのです。また、マスコミもこうした本質的な問題点を指摘していたとは、あまり聞いたことがありません。
 嘘のような神話の歴史よりも、たとえ、ひと時、中国に属国的な時期があっても、真実の歴史の方が自国に対する誇りを持てるのではないでしょうか。 

 

 


※1 「放射性炭素年代測定法」
※2 5月29日、新聞各紙の報道。
※3 西暦280〜290年に書かれたもの。当時の日本には文字がなかったため、日本側には記録がない。
※4 『古天文学への道』斎藤国治著

 

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2009年7月号(VOL 108)より

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